顎関節症は整体で改善できる?
最終更新日 : 2024/07/29 | 投稿日 : 2024/07/26
日本人の7〜8割が、顎関節に何らかの違和感を持っているといわれています。中でも多い症状が、顎関節症です。
顎関節症は、口の開閉時に痛みが生じたり、顎を動かすとコキコキと音がするといった疾患で、比較的女性に発症しやすいものとして知られています。
多くの方が顎に不快感を持っているのにもかかわらず、適切な治療を受けているのは全体の7〜8%というデータもあります。
本コラムを見つけてくださった方は、顎関節の不快感を解消されたいとお思いでしょう。
結論から申し上げますと、症状を感じ始めて早期であれば、当院の施術は非常に有効といえるでしょう。
では早速、顎関節症の原因や当院での治療法をお話しますね。
Contents
顎関節症の主な症状
顎関節症の主な症状として、以下のような状態が挙げられます。
- とにかく顎が痛む
- 口を大きく開けると痛みが走る
- 口を閉じにくい
- 口を開けるときに顎がコキコキと音がする
- 食べ物が噛みにくい
- 顎の痛みに加えてこめかみまで痛い
- 顎の違和感のせいで肩や首がこる
顎関節症は、顎を動かす咀嚼筋や顎関節周辺の骨や筋肉に負荷がかかり、痛みや違和感につながる疾患です。
私たちの生活は、しゃべったり笑ったり、ものを食べたりと、顎を動かす機会が多いですよね。
顎に痛みや違和感があると、日常生活が不快になったりストレスを感じたりしてしまいます。
症状例にもお出ししたように、人によってはこめかみの痛みを訴える方もいらっしゃいます。
顎関節に少しでも異常を感じた際は、痛みが強くなる前に早めに適切な対処が必要なのです。
顎関節症にはさまざまなタイプある
顎関節症には、以下5つのタイプがあります。
- Ⅰ型(筋肉の障害)
- Ⅱ型(関節靭帯の障害)
- Ⅲ型(関節円板の障害)
- Ⅳ型(骨の変形)
- Ⅴ型(どれにも当てはまらないもの)
I型は、咀嚼筋といわれる顎周りの筋肉の過度な負荷による障害です。この症状の場合、頬やこめかみのあたりに痛みが生じます。
Ⅱ型は、顎関節靭帯の繊維組織に過度な力が加わって、顎を動かすと雑音がする症状です。捻挫で周辺組織が痛くなるという感覚に近いでしょう。
円盤の障害とは、顎位置のバランス不調と顎を動かした際の周辺構造とのバランスの悪さなどの障害を指します。関節付近の雑音が聞こえるけれど痛みが弱い、という特徴があります。
Ⅳ型は、顎関節を構成する骨の歪みの症状であるため、レントゲン写真でもはっきりと現れれます。
このほか、どれにも当てはまらないケースもあります。
顎関節症を引き起こす主な原因は?
顎関節症は、顎の関節とその周囲の筋肉に問題があるだけだと思われがちです。
しかし、原因は痛みの箇所だけでなく、全身の骨格や不調が影響している可能性も高いといえます。心理要因が関係しているケースもあるでしょう。
ここでは、顎関節症を引き起こす主な原因を紹介します。
噛み合わせのアンバランス
一つ目は、噛み合わせの問題です。
上顎と下顎のバランスが悪いと、顎関節に不均衡な負荷がかかります。
たとえば、受け口や出っ歯など、上下の顎のどちらかが前に出ていると噛み合わせが悪くなりやすいです。
これが継続すると、顎の歪みにつながるため顎関節の痛みを引き起こす要因になってしまいます。
日頃の習慣
日頃の習慣でも、顎関節症を引き起こすことがあります。
たとえば、食いしばり。
ストレスや集中する作業中に無意識に行われる食いしばりは、顎関節症の一般的な原因です。これにより顎の筋肉が常に緊張し、顎関節に余計な力が加わることで、症状が悪化します。
また、頬杖をよくつく、ガムを強い力で噛む、爪を噛む癖がある、片方の歯で噛む癖がある、猫背などの日常の動作が原因になっている可能性もあるでしょう。
ご自身の生活を振り返ってみて、特定の箇所に負荷がかかりやすくなっていないか見直してみるといいかもしれませんね。
歯列接触癖
歯を常に軽く触れ合わせている習慣は、顎関節に継続的な圧力をかけ、筋肉の過緊張や痛みを引き起こすことがあります。これを歯列接触癖といいます。
私たちが口を閉じているときは、基本的に上下の歯が接触しません。
何かに集中しているときや寝ているときに長時間歯を噛み合わせていると、顎の筋組織に負担がかかり、痛みが生じやすくなります。
先ほど紹介した食いしばりも一例ですね。
この癖は、意識すれば改善が見込めますので、口に力が入っていると気がついたら力を抜いてみてください。
事故や怪我、手術などの外的要因
事故や怪我、手術などの外的要因が顎関節症を引き起こすことがあります。
たとえば、事故で顎を強く打ったり、歯科における抜歯などがきっかけで起きることがあります。
顎は、頭蓋骨と筋肉にぶら下がる構造になっています。そのため、外からの圧力に非常に弱く、痛みが出やすい部位です。何らかの外的刺激で移動してしまうと、軟骨や関節円盤がずれてしまい、口の開閉時に痛みが出る場合があるでしょう。
心理的要因
意外かもしれませんが、心理的要因も顎関節症を引き起こすことがあるのです。
ストレスが継続して、それが脳に伝わり続けると、無意識のうちにストレスから解放されようとして歯ぎしりや食いしばりの状態を引き起こします。
ストレスがそもそも身体によくないことは、みなさんご存知でしょう。
無意識に身体に過度な力をかけ続けてしまうと、全身の筋肉疲労や過緊張につながってしまいます。そうすると、血液や関節液の流れが悪くなってしまうので、顎周辺にも影響してきてしまいます。
身体の歪み
最後に、身体の歪みです。
「顎が痛いのに身体の歪みがどう影響するの?」と思われた方は多いかもしれません。
顎関節症は、必ずしも顎周辺だけの問題ではありません。
私たちの身体は、頭からつま先まで膜組織で覆われつながっています。
たとえば、筋肉であれば筋膜、骨であれば骨膜、内臓なら間膜です。血管や神経も、膜で包まれています。口でいえば、歯根膜という膜で覆われています。
これらの膜は、互いに影響しあっているので、全身のどこかで過度の緊張や歪みが起きていると、それが別の場所で症状として現れる可能性があります。
顎関節症の原因のひとつとして、身体のどこか他の箇所に不調があると考えてもいいでしょう。
顎関節症は自然に治るものなの?
顎関節症が自然に治るかどうかは、一概にはいえません。
たとえば、初期の顎関節症の場合、生活習慣や癖を見直すことで痛みが和らぐケースもあります。一時的な筋肉の過緊張の場合は、炎症が治ることで緩和することもあるでしょう。
ただ、これも顎の状態が正常になったわけではないので注意が必要です。
また、5年や10年といった長いスパンで顎関節症を患っている場合は、自然治癒力だけでは元に戻らないケースが大半かもしれません。
また、原因の一つでもお伝えしたように、顎関節症は顎だけが問題であるとは限らないのです。原因不明の症状の場合、まずは全身をみて不調な箇所がないか特定した方がいいといえるでしょう。
当院における顎関節症へのアプローチ
当院では、顎関節症へのアプローチとして、まず全身のバランスをみることから始めます。
全身を観察する理由として、顎関節や筋組織にどのような過剰なストレスがかかってるかを特定するためです。
もちろん、顎関節症の原因は、顎への直接的な外傷や顎に負荷を抱える習慣も要因です。
しかし、原因不明の症状の場合は、顎に問題があるとは限りません。
当院で見つかった全身の不調として、
・骨盤と仙腸関節の制限
・内臓の過緊張
・肋骨と背骨のねじれ
・頭蓋骨のアンバランス
・噛み合わせの異常
などです。
こうした不調は、レントゲンでは現れてくれません。
そのため、当院ではオステオパシーという手技療法で全身の問題箇所を特定します。
オステオパシーって何?
オステオパシーとは、人間が本来持っている自然治癒力を活かして身体の機能を取り戻す医学療法を指します。
オステオパシーの治療では、全身でつながっている膜組織を通じて身体の内部を深く観察し、不調な箇所を突き止めます。そして、そこ対して適切な処置を施し改善へと導きます。
オステオパシーは、症状に注目するのではなく、症状が出るまでに至った「原因」にアプローチを図る治療法なのです。
一般的な治療では、顎関節症であれば顎に焦点を当てるところが多いでしょう。しかし、痛みの箇所だけに注目していたのでは、本当の原因を見逃しかねません。
「他院でどうすることもできなかった顎関節症が、K2オステオパシーでは改善できた」という声を多数いただいております。
当院の施術について詳しく知りたい方は、こちらをご覧くださいね。
顎関節の違和感を感じたらすぐにご相談ください
顎関節の違和感を持ち始めたばかりの早期の場合、オステオパシー治療により症状の治癒を目指せる方が多いでしょう。
しかし、長年に渡って症状が出ている方は、顎関節を受け止める組織が正常な位置から離れている可能性があるため、完全に改善するのが難しいケースがございます。
上記はあくまで傾向なので一概には言えませんが、オステオパシー施術は顎関節症に対して有効な治療法といえます。
他の治療法をいろいろと試したけれど期待できる結果が得られなかった場合でも、当院による全身的な検査とバランス調整を試して頂くのをおすすめします。
まずは気軽にご相談くださいね。
オステオパシーの特徴について詳しく知りたい方は、こちらのコラムをご覧ください。